インタビュー

vol.1

芹澤優さん(平倉らら役)
高野麻里佳さん(平倉るる役)

『猫がくれたまぁるいしあわせ』に携わる方々へインタビュー!
第1回目は、主人公の平倉まりに冷静にツッコミを入れつつも、どこかお姉ちゃんをほっとけない双子の姉妹、平倉らら役の芹澤優さん、平倉るる役の高野麻里佳さんが登場です。
キャスティングが決まったときの感想から聞いてみると、実は「両想い」だった二人の熱いメッセージ交換から会話が始まりました……!

キャラクターのイメージは「リアル妹」から

──今回のキャスティングで双子役が決まったときの感想を教えてください。

芹澤優さん(以下、芹澤):まりんか(※高野麻里佳さんの愛称)は雑誌やアニメでご一緒する機会はあったけれど、キャラクターとして掛け合ったりすることはなかったんです。でも、歳は近いし、勝手に親近感を抱いていたのもあって、なんて天才的なキャスティングなんだろう!って(笑)。

高野麻里佳さん(以下、高野):ふふふ。私自身もすごく優ちゃんに憧れの念があってですね……私の憧れの女の子像が芹澤優ちゃんそのままなんです。優ちゃんはキラキラした中にも芯の強いところがあって、本当にかわいらしいなと思っていて。今回は双子という近しいキャラクターになれてうれしかったです。しかも大学生のリア充役ということで、なおさら楽しみにしてまいりました。

芹澤:以前から熱い言葉をくれるんですけど、私もまりんかこそ超絶美少女だと! 私より全然鼻も高いし、目もきらっとしているし。本当にうらやましいです。


──ラブコールを送り合う間柄のお二人ですが、実際に姉妹役を演じてみて、いかがでしたか? アフレコでは「おいおい……」と入れるツッコミが一発目からぴったりそろっていましたね。

芹澤:まりんかが「せーの」って掛け声をくれたときに「お姉さんだ!」って感じました。私はセリフを一緒に言うときは、先導を切ってもらえると乗っていきやすいスタイルなのもあるけれど、今日は全体的に引っ張ってもらっちゃいました。

高野:言っちゃいましたねー。

芹澤:いやいや、うれしかったです。

高野:それこそ、私は「優ちゃんが好きだからこそ、負けないようにしっかりやらなきゃ」と思っていました。双子というキャラクターで隣に立たせていただくのだから、その世界観を崩さないようにしたかったんです。キャラクターの一人ひとりがちゃんと息をするように、優ちゃんのキャラクターの隣にちゃんと存在できるようにって意識していました。気合いを入れた結果、「せーの」が口から出ちゃった感じです。


──台本や設定などから、お二人はどのようなキャラクターのイメージを膨らませて今回の演技に臨まれたのでしょう? 

芹澤:私は5人兄妹の次女なんですけれど、3歳下の妹がまさにららみたいなんです。私が「今日、何を着よう……」って迷っている姿を見て、妹から「あれ着ればいいじゃん」と達観した様子で教わることが多くて。なので、ららを演じるときも、自分の妹を思い浮かべましたね。

高野:実は、私もまったく一緒なんですよ! 私の家も3姉妹で、今日も3歳下の妹を思い浮かべて演じました。私は服で悩むようなことってあまりないんですけれど、その理由はすぐに妹に聞いちゃうから。妹もるると一緒で達観しているというか、「どうせ心の中では決まっているんでしょ」みたいな感じで言ってくれます。だから私も「なんでわかるんだよー……うん、こっちにしよ」って選べる(笑)。一歩引いて見てくれている妹がいて、私も安心して好き勝手できるところは、まりちゃんとらら・るるの関係とそっくりなのかな。

「うっとうしい」と思っていた店員さんが、自分を励ます存在に。

──今回のCMは、ネコの「オイさん」がキーキャラクターとして登場します。オイさんとの触れ合いを通じ、まりさんは自分の視点が変わって「見えていなかった価値」や「ちょっとの幸せ」に気付きます。お二人も視点が変わったことで気づいた価値や幸せはありますか?

高野:私、人見知りだし、気分にもよるのですけれど、「今は誰とも話したくない!」ってときがたまにあるんですよね。でも、髪を切ったり服を買いに行ったりするときも、接客してくださる店員さんが絶対にいて。

──いますね。ちょっと対応に困ることもあります。

高野:でも、店員さんもみんな仕事で話しかけなきゃいけない「ノルマ」があるのかもしれない。「やらなければならいこと」があって、店員さんはそれをまっとうしているんだって思った瞬間に、「いつもお疲れさまです」という気分になりました。そうしたら、話しかけてほしくない気分だったのも、話しかけてくれることによってむしろ励まされる気持ちにちょっとでもなれたというか。今まで「うっとうしいな」と思っていたものが、頑張っている人を見て、自分も頑張ろうって思えるようになった、みたいな感じですね。


──相手の視点に立ってみると、自分の接し方も変わったと。

高野:それですね。ずっと「自分だけが大変」みたいな気持ちになっていたのが、まわりの人も大変なんだ……とわかった瞬間です。


──芹澤さんはありますか?

芹澤:私って最近まで、仕事が好きすぎて怖いくらいだったんですよ。なので、お休みの日とかがあると、「私は世界に求められていない……?生きる価値ない……?」みたいな気持ちになって。

高野:0か100か、なんですね(笑)。

芹澤:そう!本当そういう感じで! でも、最近はふつうに、お休みってきちんと楽しむべきだなと思って。一人暮らしを始めてから、時間ができれば実家の親に会いに行ったり、自分でご飯をつくってみたり。それまでは仕事だけしか見えていなくて、頭の中の思考も狭かったんだと思います。それが広くなって、お休みの日を楽しめるようになりました。

暖かい日のにおい、お母さんのビューラー……「ちょっとの幸せ」って?

──日常を楽しめるようになったのですね。ちなみに、最近感じた「ちょっとの幸せ」ってありますか?

芹澤:言われてみると、すごくいっぱいあります。たとえば、これまで冬で寒かったのもあって、やっとこの春から部屋の窓を開けて換気するようになったんです。つい数日前に、とてもいい天気だったので窓を開けたら、いい風も入ってきて、「この部屋は風が通る部屋なんだ」と気づいたんです。そしたら暖かい日のにおいがしてきて、幸せなテンションのままランニングへ行きました。

高野:爽やか!

芹澤:うん。爽やかだなぁ、と思って。


──高野さんはいかがですか? 先日はツイッターで、新しいボディクリームをお求めになったというお話もされていましたが、「ちょっとの幸せ」を感じるグッズなど。

高野:私は物やお金、物事や記憶に執着がなくて、全部忘れていくんですよ(笑)。でも、お母さんからもらったメイク道具のビューラーだけは、今もずっと使っています。ビューラーってゴムを取り替えればいつまでも使えるんですけれど、「日本人の目に合っている」と言われる、資生堂のものをずっと使っていて。


──いつ頃もらったのですか?

高野:中学1、2年生くらいのときだったと思います。メイク道具に興味はなかったのですが、「逆さまつげが目に入っちゃう」という話をしたら、お母さんが「そろそろもういい歳だし」ってお古を譲り受けたんです。それが私にとって初めてのメイク道具。お母さんからもらったものや家族からもらったものって、自分の中ですごく偉大です。私のことを思って持たせてくれたものって、人生でもいっぱいあると思うんですけれど、そのビューラーは思い入れも強く、今は仕事でも使えるし、ずっと傍らにあったものの中でもお気に入りです。


──資生堂のビューラーなら、それこそ日本のいろんなところで買えるでしょうけれど、お母さんからもらったものはそれひとつしかないですからね。

高野:全部忘れていっても(笑)、それはちゃんと覚えているんですよ。

まりさんと同じく「30歳」になったら、どうなっていたいですか?

──主人公のまりさんは「30歳の女性」という設定ですが、「30歳」は20代とも異なり、大人としてひとつの節目を迎えるという印象もあります。お二人が30歳のときになっていたい姿や、そこへ向けて意識していることがあれば、ぜひ伺いたいです。

芹澤:このお仕事がすごく好きだし、命を捧げたいと思っているんですけれど、それだけで人生が終わるのはやっぱり寂しいとも感じています。だから、自分が思い描いていない未来に備えておきたいです。30歳はまだまだ仕事していたいですけれど、40歳あたりになったら海外を旅行しまくったり、知らない土地に行って知らない文化に触れてみたりとか、そういうのをもっとやってみたいなって。日本語だけだとコミュニケーションが限られちゃうから英語も学びたいですし、もっともっといろいろ見てみたい。仕事に対しても中途半端では終わりたくないですね。30歳までには、このお仕事に対しても何かしらの「やりきった感」を見出しつつも、さらにその後の人生につなげられるような何かを見つけていたいです。


高野:政治や野球など年相応の知識を付けつつも、めちゃくちゃ夢を持っていたいです。けっこうリアリストなので、アニメやマンガといった2次元の表現が大好きなのに現実を見ちゃうんですよ。だから、すごくいきなり寂しくなっちゃったり、「こんなに2次元はきれいなのに……」と対比しちゃったりすることも多くて。でも、やっぱり私は「人に夢を見せる仕事」をしていると思っていますし、夢を見せる側だからこそ、誰よりも夢をたくさん見ていきたい。10年後、20年後もずっとそうでありたいなって思います。30歳になったときも、子どもの心を持った、しっかりした大人になりたいですね。


──ありがとうございます。最後に、親愛なるお姉ちゃんのまりさんに、双子の姉妹からメッセージをぜひ一言。

高野:うーん……「リア充は人それぞれ」。


──「お姉ちゃんが好きなものは好きでいいんじゃないの?」って認めてもらえるような言葉です。

高野:充実の仕方なんて人それぞれですから。


──たしかに。服を迷ったりするのも、たぶん昔より少しだけ自信がないんでしょうね。

芹澤:それなら私は……「かわいいよ!」かな。妹とかにも「かわいいよ」って言われると、私はすごく元気が出るんですよ。まりさん、30歳でも、かわいいです。まだまだ乙女だと思います。かわいいよー!(笑)。

高野:いい言葉!


──お二人の演技の背景やメッセージを伺ってからアニメーションを見直してみると、短い言葉の中に込められた感情や体験をより感じられそうです。お時間をいただいて、今日はありがとうございました。

キャンペーン情報

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